■ヤマメファンドについて

埼玉県西部の飯能市を源に、入間市、狭山市、川越市を貫流するのが流程約67キロメートルの1級河川「入間川」(飯能市から上流「名栗川」の愛称)です。上流域からイワナ、ヤマメ、カジカ、ウグイ、アユ、ヤマベ、ウナギ、コイなど多種多様な魚族が生息し、流域住民に愛されています。

この入間川を管轄しているのが、名栗、原市場、飯能、西武、武蔵、狭山、川越の7支部で構成された入間漁業協同組合(飯能市緑町、電話042・973・2389)です。イワナ・ヤマメ釣りは毎年3月1日に解禁し、渓流釣りの対象となる名栗地区(一部原市場地区含む)には解禁と同時に多くの釣り人が訪れ、奥武蔵地方の豊かな森が育んだ渓流魚との対面を楽しみます。

アユの友釣りは夏の風物詩。入間川も6月中旬に解禁します。しかし、入間川については「毛鉤釣り師が解禁前のアユを釣り上げてしまう」などの理由から、支流を除いた本流域でのフライフィッシング(ルアー釣り含む)が禁止され、そのため地元のフライフィッシャーマンたちは目の前に川がありながら竿を出せない状態が続いていました。「漁協にフライフィッシングを理解してもらおう」。そんな思いが地元フライフィッシャーマンの間で高まり、その声に昭和57年に入間川支流の有間川でバイバードボックスによるヤマメの発眼卵放流を行った「名栗川の魚を育てる会」(現在解散)の元主要メンバーが呼応、「名栗ヤマメファンド」(小倉祐司会長)が平成16年に結成されました。

名栗ヤマメファンドは原市場地区の入間川(現在のグリーンフィールド名栗)を主な活動場所に清掃、ヤマメの自主放流(漁協承認済み)などに着手。この間、入間漁協と協議を重ね、その結果、アユ放流日からアユの毛鉤釣り解禁前日までの間を除いた入間川全域でのフライフィッシングが解禁されることとなりました。水明橋から鹿戸堰間約2キロメートルのフライ・ルアー専用区グリーンフィールド名栗は、こうした過程で平成19年に誕生しました。ヤマメ放流・河川清掃には毎回のように首都圏を中心に数多くの釣り人らがボランティアとして参加しており、ファンドの活動はこうした一般の人たちによって支えられているといっても過言ではありません。

名栗ヤマメファンドのメンバーは、すべてがフライフィッシャーマンであり、入間漁協の組合員です。また、同漁協の総代を務める者が3人いるほか、5人は漁場監視員です。ファンドのメンバーであると同時に漁協構成員として、グリーンフィールドへのヤマメ・ニジマス放流と清掃、アユの放流、以外の入間川での河川清掃など漁協の活動に参加しています。なお、埼玉県と入間漁協合同による、川づくりの人材育成などを目的にした県で初めての取り組み「魚再棲(さいせい)塾」(平成20年5月設置)の塾生として4人が加わり、魚の住みやすい川づくりを学んでいます。ヤマメファンドは今後、NPO化をめざします。

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